日本に帰化した英国ウエールズ出身で作家のC.W.ニコルのJapan,please don't go grabbing Ethiopians'land(日本よ、エチオピア人の土地を奪いに行かないでください)が4月4日のジャパンタイムズに掲載された。
ニコルは約40年前に2年間ほどエチオピアで密漁などを監視する猟区管理人(game warden)をしていたらしいが、そのときの様子やエチオピアの政変など、当時の体験を述べている。その後は行っていないようだ。しかしエチオピアへの思い入れがあるのだろう。日本の企業が同国の開発のために貧しい農民らの土地を買いあさっているとしている。
これに対し4月11日の投書欄にNo'land grab'in Ethiopia(エチオピアに土地の買いあさりはない)との反論投稿が掲載された。投稿者はなんと駐日エチオピア大使本人である。
この中で大使は同国の最近の経済発展について述べるとともに、ニコルにエチオピアに招待するから現状を見て欲しいと言っている。これに対しては、ニコルが4月18日の同投書欄でHonored to accept invitation(謹んで招待をお
受けします)とエチオピア行きを望む投稿を載せている。
また、同日の投書欄には、4月4日のニコルの寄稿に対してNot the same Ethiopia(エチオピアは変わった)とのカリフォルニア州からの投稿があり、ニコルにエチオピアに行くことを強くすすめている。
エチオピアの現状はともかく、以上のことから分かるのはジャパンタイムズが単に外国人だけでなく、大使をはじめとする駐日外国大使館員らにもよく読まれているということである。
100年以上の歴史をもつ同紙は、日本の英字紙のクオリティー・ペーパーとして日本を代表するメディアとみられている。わずか5万部程度の発行部数しかないが、外国への影響力は邦字紙に劣るものではない。
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