二月二日、日比谷公会堂に二千六百人の草の根(草莽)国民が全国から結集し、憂国の熱気溢れる中、「頑張れ日本!全国行動委員会」が結成された。
日比谷公会堂の事務員の話では、ここ十年でこんなに人が集まったことは無かったそうである。
登壇した安倍元首相や平沼元経産相等、政治家文化人も、その熱気に驚き、感激していた。しかし、私は大会開始前、運営を手伝っていただいたボランティアの人達に申し上げた。
「今日は、元首相をはじめとする政治家や文化人の皆さんが登壇します。皆さん、それぞれ立派な方たちです。しかし、本日の主役は彼らではありません。全国から駆けつけてくれる草の根、日本草莽の皆さんが主役です。草の根、草莽の民とは、以前、日下公人先生がお話しされていたように、損をする人です。草莽崛起の人は損を覚悟で引き受ける人です。そういう方が全国から集まってくれます。その人たちこそ、今日の主役です」
政治家や文化人に頼り、お願いし、陳情するのではない、新たな日本草莽運動の誕生がこの日の主な目的だったからである。
自立した草の根、草莽の民が決起してこそ、全国地方から中央に「攻め上って」こそ、戦後日本の悪弊を打破し、誇りと道義に満ちた独立不羈の国家日本が視界に入って来る。この気概を持った人物は、今の日本に数える程しかいない。
草莽の士であり、草莽と共に起ち、草莽として、草莽と共に倒れることも辞さぬ覚悟を持った人物が今、危機にある日本に求められている。日本世論の会会長の三輪和雄氏はその数少ない人物の一人である。
私は講演会や街宣活動で、三輪さんとご一緒する時が多いが、彼が聴衆に対して「上から目線」で演説するのを一度たりとも見たことが無い。
三輪さんはいつでも、どこでも、日本国民と同じ場所に立っている。生活を論ずる時も、天下国家を論ずるときも、語りかけるのはいつでも草の根日本国民である。
鳩山や小沢を見れば良く分かるが、庶民の汗や涙、喜びや悲しみを身体ごと分からぬ人間に政治家の資格など無い。三輪さんは、それがわかる男である。だから、現在の日本の危機を見る時、損をしても、一身を犠牲にしても、日本の為に、血と汗と涙を流すことを決意したらしい。頼もしい限りである。
私たち草莽は、路傍の小さな石ころのような存在かもしれない。しかし、その石ころを洗い、磨き上げ、石ころ同士をぶつけ合わせれば、火花が生まれる。火花は燎火(かがりび)となって山野を焼き尽くし、世界を変える力となるのだ。
「頑張れ日本」運動は、日本草莽による燎火を生み出す「草莽崛起」運動である。
三輪さんは、素晴らしい草莽の火打石になってくれるだろうと、私は確信している。
株式会社日本文化チャンネル桜・代表取締役社長 水島 総
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